【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】
第8章 6
「.....嫌、じゃないの、?」
小さな声だった。風に攫われそうなほど頼りない、たった一言。
弾かれたように爆豪の顔が上がり、眉間の皺が深くなる。苛立っているように見えて、それは自分自身への怒りだった。
ーーこんな簡単なことを、どうして今まで言えなかったのか。
「嫌なわけねぇだろ。」
ぶっきらぼうに、吐き捨てるように。けれどその声は、震える透の耳にちゃんと届くだけの熱量を持っていた。
「俺はてめぇを嫌いになったりしねえ。.....だからもう、一人で抱えんな。」
彼は透の顔を両手で挟み込み、逃げ場を塞ぐようにして、その山吹色の瞳を真っ直ぐに射抜いた。
「いいか、一度しか言わねえ。よく聞け」
心臓が、傷の痛みよりも激しく跳ねている。
ずっと喉の奥に封印してきた、重すぎる想い。
「……好きだ。てめーが、好きなんだよ。血を流そうが、化け物になろうが、そんなの関係ねえ。俺の隣には、てめーがいなきゃダメなんだ」