第3章 【伏黒恵】君に響くカンパニュラ**
「が悪いことみたいに、隠し続ける必要もないでしょ」
先生……。
五条先生はいつも軽くて、何を考えてるかよくわからないけど。
私のせいじゃない。
そう言ってもらえた気がして。
泣きそうになる前に、私は急いでノートを開いた。
『恵くん、大丈夫だよ』
『事実だから』
それを見た恵くんの眉間に、浅く皺が寄った。
私はペンを走らせて、虎杖くんと野薔薇ちゃんにノートを向ける。
『軽蔑したよね?』
『嫌だったら、もう無理に一緒にいなくていいから』
その瞬間、野薔薇ちゃんの顔が変わった。
「は?」
怒っているみたいな声。
私はびくっとして、ノートを胸元に引き寄せる。
何か怒らせることを書いてしまっただろうか。
野薔薇ちゃんが、少し乱暴に髪を耳にかけた。
「するわけないでしょ。……そんな話聞かされて、すぐ上手いこと言えるほど、こっちも器用じゃないのよ」
「びっくりしただけ。腹立っただけ。にじゃなくて、をそんな目に遭わせた呪いに」
それから、野薔薇ちゃんはちらりと虎杖くんを見ながら続ける。
「虎杖なんて特級呪物、自分から飲み込んでんのよ。そっちの方が衛生観念どうなってるって話じゃない」
「それは同感」
「ちょっ、伏黒まで。ひどくねー」
「事実だろ」
「それに……が気持ち悪いなら、虎杖はどうなんのよ」
虎杖くんの方を見ると、ぱちりと目が合った。
恵くんを助けるために、虎杖くんは宿儺の指を飲み込んだと聞いている。
でも、私は虎杖くんを怖いとか、嫌だとか思ったことはない。
すると、虎杖くんがぽりぽりと頭をかきながら言った。