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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第7章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を離さない**


「……つい」

「つい!?」

「自分でもわかんねぇよ」



デート。
そう言われて、否定しなかったことに自分でも驚いた。


家入さんのプレゼントを選ぶため。
最初は、それを理由にを誘った。


二人で店を回って。
が隣で笑って。
俺に意見を聞いて。
一緒にコーヒーを飲んで。


こうして好きなやつと二人で出かけて、同じ時間を過ごすことをデートって言うなら。
……否定できるわけないだろ。



「……これがデートなら……私、デートするの初めてかも」



は少し頬を赤くして、ぽつりと言った。



「……そう、なのか」

「うん……伏黒くんが初めてだ」



たぶん、こいつは大した意味もなく言ったんだと思う。

それでも、好きなやつの初めて。
そのひとつを俺がもらえた。


嬉しくないわけがない。

口元が緩みそうになって、慌ててから視線を逸らした。



「どうしたの? 伏黒くん、なんか変」

「うるせぇ」



が不思議そうに俺の顔を覗き込んでくる。

その時、の頬にぽつりと水滴が落ちた。



「……あ、雨……」



が空を見上げる。
俺もつられて見上げると、灰色の雲から細い雨が落ち始めていた。



「プレゼントも無事に買えたし……ひどくなる前に、今日は帰――」

「」



言い終わる前に、呼び止めていた。



「……ん?」



帰る。

その言葉を最後まで聞きたくなかった。
ここで帰ったら、今日がただの買い物で終わる。

こいつといると、いつも願ってしまう。
もう少しだけ、の時間を俺にくれればいいのに。



「俺のこと、考えるって言ってくれたよな」

「う、うん……」

「だったら」



俺はの手を取って、ゆっくり指を絡める。



「伏黒くん……」

「今日は」













「まだ、帰したくない」















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