第7章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を離さない**
ブラックを飲んでいた俺にが興味津々で見てきたから、一口だけ飲ませたら。
『……にがっ』
一口飲んだ瞬間、ぎゅっと眉を寄せた。
『伏黒くんすごいね。大人だね』
『普通だろ』
『私、苦すぎて無理だ』
『僕も無理〜』
横から五条先生がしれっと会話へ入ってきた。
『砂糖たーっぷり入れないと飲めない』
『 わ、私もミルクと砂糖入れないと飲めないです』
『じゃぁ、も僕と同じ、こっち側だね。恵はそっちね』
『……こっちとか、そっちとか何なんですか』
先生が俺とに勝手に線を引いたんだ。
今思えば、あの頃から五条先生はこうやって、を自分の側に引き寄せていたのかもしれない。
それに、もだ。
あの人と共通点があったからって、あんなに嬉しそうに笑いやがって。
面白くなかったからこそ、余計に覚えている。
「伏黒くんって、人のことすごい見てるよね」
「……別に」
それは、お前だからだろ。
そう思ったけど、口には出せなかった。
「たまたま覚えてただけだ」
「たまたまでも、覚えててくれてありがとう」
そう言って、はミルクを入れたコーヒーを一口飲んで、美味しかったのか目元を緩める。
それから、次の紙コップにも口をつけた。
「伏黒くん、こっちはどう?」
俺も一口飲む。
「……さっきのより、こっちの方が好きだな」
「あ、私もそう思った。こっちの方が香り好き」
「……俺も」
「ほんと? じゃあ、これにしようか。伏黒くんと意見合ったし」
は満足そうに笑うと、二人で選んだ方の袋を手に取った。