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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第6章 【五条悟】勿忘草の悪魔 Ⅲ**


***



「」



甘い声で名前を呼ばれて、ゆっくり瞼を開ける。
目の前には、綺麗な青い瞳。


……え、五条さん?

私、男の子を助けようとして。
それから、あの淫魔に精気を奪われて――。

その後、どうなったんだっけ。

あの白い服の男の子は?


あ、それに。
私、五条さんとの約束も破っちゃった。

『絶対に家から出ないで』って、あんなに念を押されてたのに。
……ちゃんと謝らなきゃ。


それから、聞きたいこともある。

淫魔のこと。
名前のこと。


――私のこと。





「ご、五条さん、あのね――」

「好きだよ」

「…………え?」



思考が止まった。



「…………今、なんて?」

「だから」



五条さんは何でもないことみたいに私の頬を撫でる。



「が好き」



え。

五条さんが。
私を?



「…………ええっ!?」



あまりの衝撃に、思わず身体を起こそうとした。
けれど五条さんは、そんな私の肩をそっと押してベッドへ戻すと、驚く暇もないまま唇を重ねてきた。



「んっ……!?」



待って。
待って待って。

五条さんが私を好きって言って。

そんなの、あるわけない。






あ。
夢だ。

絶対、夢だ。
私、やっぱりあの時死んだんだ。

これは、三途の川を渡る前のご褒美タイムってやつでしょうか。


神様。ありがとうございます。
こんな素晴らしい夢を見せてくださるなんて。



「ふ、ぁ……」



五条さんの唇が、私の唇を柔らかく食む。

一度離れては、また触れて。
角度を変えながら、確かめるみたいに何度も優しく重ねられた。

唇が重なるたび、五条さんの熱い吐息が混ざって、身体の奥まで甘く痺れる。


五条さんの手が頬から首筋を辿って、胸元へ下りていく。



「……っ、ごじょ、さん……」



パーカーの隙間から入り込んだ大きな手が、私の胸をそっと包んだ。
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