第6章 【五条悟】勿忘草の悪魔 Ⅲ**
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「」
甘い声で名前を呼ばれて、ゆっくり瞼を開ける。
目の前には、綺麗な青い瞳。
……え、五条さん?
私、男の子を助けようとして。
それから、あの淫魔に精気を奪われて――。
その後、どうなったんだっけ。
あの白い服の男の子は?
あ、それに。
私、五条さんとの約束も破っちゃった。
『絶対に家から出ないで』って、あんなに念を押されてたのに。
……ちゃんと謝らなきゃ。
それから、聞きたいこともある。
淫魔のこと。
名前のこと。
――私のこと。
「ご、五条さん、あのね――」
「好きだよ」
「…………え?」
思考が止まった。
「…………今、なんて?」
「だから」
五条さんは何でもないことみたいに私の頬を撫でる。
「が好き」
え。
五条さんが。
私を?
「…………ええっ!?」
あまりの衝撃に、思わず身体を起こそうとした。
けれど五条さんは、そんな私の肩をそっと押してベッドへ戻すと、驚く暇もないまま唇を重ねてきた。
「んっ……!?」
待って。
待って待って。
五条さんが私を好きって言って。
そんなの、あるわけない。
あ。
夢だ。
絶対、夢だ。
私、やっぱりあの時死んだんだ。
これは、三途の川を渡る前のご褒美タイムってやつでしょうか。
神様。ありがとうございます。
こんな素晴らしい夢を見せてくださるなんて。
「ふ、ぁ……」
五条さんの唇が、私の唇を柔らかく食む。
一度離れては、また触れて。
角度を変えながら、確かめるみたいに何度も優しく重ねられた。
唇が重なるたび、五条さんの熱い吐息が混ざって、身体の奥まで甘く痺れる。
五条さんの手が頬から首筋を辿って、胸元へ下りていく。
「……っ、ごじょ、さん……」
パーカーの隙間から入り込んだ大きな手が、私の胸をそっと包んだ。