• テキストサイズ

【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第5章 【五条悟】勿忘草の悪魔 II**


「……もっと、欲しい?」



欲しい。
そんなの、欲しいに決まってる。

精気も。
キスも。
奥を掻き回す指も。
五条さんも。


全部、欲しい。



けれど、そんなことを言えるはずがなくて。
唇をぎゅっと噛み締めた。

それだけで伝わってしまったみたいに、五条さんが小さく笑う。



「ほんと、素直じゃないんだから」



もう一度、息が止まるくらい深くキスをされる。
同時に、下の指が私の弱いところを何度も撫でるように押し込まれた。



「ひ、やっ、ぁ、あっ……ん……っ!」



その瞬間、ぱちんと弾けるような快感と共に、濃密な精気が一気に身体の中へ流れ込んでくる。



「ん、んあっ……イく……っ、ぅ……」



熱くて、甘くて、苦しいくらい身体が満たされていく。
だけど、心はまだ全然満たされない。


好き。

五条さん、好き。

好きなの。
大好き。


言えない言葉だけが、何度も頭の中に溢れていた。


乱れた呼吸を整えながら、五条さんの肩に、そっと額を押しつける。


(ちょっとだけだから……)


近くで感じる体温。
鼻先をくすぐる、五条さんの匂い。


恋人でもないのに、こんなふうに甘えるのはだめだけど。

それでも今だけは。
ほんの少しだけ、五条さんのそばにいることを許してほしかった。


私は目を閉じて、離れなきゃいけなくなるまで、その温もりに身を預けた。












しばらくして、ようやく呼吸が落ち着いてきた頃。

五条さんがソファから身体を起こし、テーブルの上に置いてあったペットボトルを私に差し出した。



「はい。水」

「……ありがとうございます」



受け取った水を、一気に半分ほど飲む。
それに気づいた五条さんが、隣でくくっと笑った。



「そんなに喉渇いた? 今日もいっぱい喘いでたもんね」

「なっ……」



恥ずかしさで、危うく水を吹き出しそうになった。



「そ、それは……五条さんが、あんな……」

「僕が?」

「……なんでもないです」



五条さんの指が気持ちいいからだもん。
私の弱いところばっか触るからだもん。

私は誤魔化すように、もう一口水を飲んだ。
/ 333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp