第3章 【伏黒恵】君に響くカンパニュラ**
そう言った瞬間、の目がわずかに見開かれた。
引かれたのかと思った。
けれど、違う。
表情がほんの少しだけ緩んで、俺にそういう目で見られたことを、嫌がっているようには見えなかった。
「……なんで、そんな顔してんだよ」
家族だと思ってるやつに興奮してるなんて言われて。
なんで、そんな嬉しそうな顔すんだよ。
そんな顔されたら、諦められなくなるだろ。
「お前はどうなんだ」
俺はの腰を抱き寄せて、穿いていたショートパンツのウエストに指をかける。
は息を詰めたように、じっと俺の手元を見つめていた。
それを合図みたいに受け取って、俺はショートパンツを脱がし、ベッドの下へ落とす。
さっき外した上と同じ、水色のレースがあしらわれた花柄の下着が目に入った。
身体をずらし、の脚の間に顔を近づける。
俺は内ももに手を添えて、ショーツの端ぎりぎりに唇を落とした。
唇から直接伝わってくるの肌の感触は、汗でしっとりしていて。
さっきまで触れていた胸元よりも、ずっと熱を持っているように感じる。
そして、下着の中心あたりが、じわっと濃い色に変わっていることにすぐ気がついた。
(……濡れてる)
どうしてそこだけ色が変わっているのかなんて、考えるまでもない。
濃くなった部分に指の腹を這わせると、の腰がびくんと大きく跳ねた。
分かりやすすぎる反応に、自然と口元が緩む。
指で触れただけで、こんな顔をする。
じゃあ、ここに舌を這わせたら。
直接、舐めたら。
はどんな反応をするんだろう。
そう思ったら、もう目が離せなくなっていた。
俺は肌と下着の僅かな隙間に指をかけたまま、の顔を見上げる。
「……。ここ……舐めたい」
取り繕う余裕なんてなくて、自分の欲求をそのまま口にしていた。