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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第3章 【伏黒恵】君に響くカンパニュラ**


すると、さっきまで俺を受け入れていたが、すごい勢いで上体を起こした。
そして、下着に指をかけていた俺の手を、上から覆うようにして全力で押さえつけてくる。

は、顔をこれ以上ないくらい真っ赤にして、涙目で、ぶんぶんと首が千切れそうな勢いで首を横に振っていた。


声こそ出ていないものの、その表情からは、

「ダメ!!」
「絶対ムリ!!」

そういう悲鳴が聞こえてくるようだった。


あまりの必死さに圧倒されていると、は俺の右手を掴み、掌に人差し指で文字を書き始めた。



『め』
『ぐ』
『み』
『く』
『ん』
『の』
『え』
『っ』
『ち』



掌に伝わるくすぐったい感触を頭の中で繋ぎ合わせて、俺は思わず天を仰ぎそうになった。


(……えっちって)


これから先にしようとしていることに比べれば、こんなのは序の口だろ。
けれど、にとっては『えっち』認定されるほどハードルが高くて、恥ずかしすぎる行為らしい。


必死に抗議しているのに、そのやり方があまりにもらしくて。



「……っ、ふ、」



には悪いと思いつつ、堪えきれずに吹き出してしまった。

笑ったせいで、は唇を尖らせながら、俺をポカポカと叩いてくる。



「悪い、……っ、違う。馬鹿にしてるわけじゃなくて……」



俺はの両手首を軽く包み込むようにして捕まえた。
まだ少しだけ不満げに俺を見上げている潤んだ瞳を、真っ直ぐに見つめ返す。



「……可愛いと思っただけだ」



言った瞬間、の動きがぴたりと止まった。
さっきまで尖っていた唇が、ぽかんと開いている。
だが、数秒遅れての顔が耳まで真っ赤に染まった。


俺も、自分で言った言葉を遅れて理解した。


(何言ってんだ、俺……)


急に顔が熱くなって、思わずから視線を逸らした。
もで、もじもじしながら俯いている。


(……なんだ、この空気)


俺はふぅと息を吐いて、誤魔化すようにの手首を解放した。
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