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【H×H イルミ】黒と白のアリア

第24章 別離



「おーっほっほっほっほ!」

突然、キキョウの高らかな笑い声が響いた。

「まあまあまあ! なんて可愛らしいんでしょう!」

「キキョウさん?」

「ライネル様に手作りの贈り物だなんて! 素晴らしいわ、ニナ!」

「い、いえ、まだ練習中で……」

「いいのよ、そんなこと! 大切なのは気持ちですもの!」

キキョウは両手を合わせた。

「それにしても、もうそんなことを考えるようになったのねえ! ほほほほほ!」

「母さん、うるさいよ」

ミルキが顔をしかめた。
けれど、キキョウはまるで気にしなかった。

「だって嬉しいじゃありませんか! ライネル様も、きっとお喜びになるわ!」

「そうでしょうか……」

「もちろんよ! ねえ、貴方!」

「……ああ」

シルバは短く答えた。

「ほほほほほ! ああ、楽しみだこと!」

ニナは少し頬を赤くした。

「そんなに上手にできるか、まだ分かりませんけど……」

「まあ! そんなことを心配しているの?」

キキョウは笑いながらニナの肩に手を添えた。

「練習すればいいのよ。布も糸も、好きなだけ使いなさい」

そう言うと、キキョウはチェストの引き出しを次々と開け放っていく。
中には、薄い麻布や柔らかな綿布、光沢のある絹地まで、さまざまな布が畳まれていた。小さな木箱には色とりどりの糸が収められ、赤、青、緑、金色と、細い糸巻きがきちんと並んでいる。

「この白い布なんてどうかしら。刺繍が綺麗に見えると思うわ」

「わあ、素敵ですね!」

「こちらの糸も使ってごらんなさい」

キキョウは次々と布や糸を取り出した。
ニナが両手で受け取っているうちに、腕の中には小さな山ができてしまった。

「キキョウさん、こんなにたくさん……!」

「いいのよ。どれでも気に入ったものを選びなさい。布も糸もいくらでもありますからね。あらゆる生地に、あらゆる柄を刺して、納得がいくまで練習なさい」

「……はい」

ニナは布の山を抱え直す。
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