第13章 Interlude(間奏)※一部、微裏あり
やがてルドルフは喉の奥で低く笑った。
「なるほど」
椅子へ深く背を預け、愉快そうに目を細める。
「面白いな。イルミ=ゾルディック」
「……」
「音楽家より、参謀に向いているかもしれん。いっそ我が軍でも指揮してみるか?」
「光栄なお言葉ですが……」
イルミは特に表情も変えず、けろりと言って退ける。
「ボクの指揮では、軍人が皆死ぬまで働いてしまうので辞めておきます」
ルドルフは強ち冗談とも思えないその言葉に、ますます気に入った様子で大声をあげて笑った。
そして、ついでのように切り出す。
「……そういえば、娘を助けたそうだな」
イルミは軽く視線を返す。
「ええ。成り行きですが」
側近の一人が小さく息を呑んだ。
「たまたま近くに居合わせたので」
ルドルフの眉がぴくりと動く。
「全く、可愛げのない若僧だ。護衛共は青ざめておったぞ」
「取り繕っても仕方ないかと」
ルドルフ王はその無礼極まりない態度にも満更でもないように口角を上げた。