第27章 開幕のコン・フォルツァ【人外魔境新宿決戦】
「パンダくんの話でいうなら、なんで宿儺は領域を展開しないんですか? 【領域展開】直後は術式使用困難になるんですよね? なら、宿儺はまず五条さんに領域の押し合いを挑むべきではないですか?」
「ないですかって、簡単に言うけど……そんなん結果次第で勝負ついちゃうじゃん!」
「ついていいじゃないですか」
三輪の提案に一瞬 青ざめた綺羅羅は「確かに! なんでだろ!」と目を見開く。
「そもそも、領域の必中効果は悟ちゃんの術式を貫通するの?」
「前に呪霊の領域に一緒に飲まれたとき、『する』って先生は言ってた」
綺羅羅の問いに、虎杖は課外授業と称して連れ出された際に遭遇した火山頭の呪霊との交戦を思い出しながら答えた。
火山頭の領域では、五条が常時展開している無下限を通過し、攻撃が当たる。五条本人も言っていたから間違いない。
「両者が領域を展開すれば、より洗練された領域がその場を制する」
「俺たちが渋谷でやったタコとの領域の押し合い――つっても、ほとんど押し合いは詞織に任せて、俺は出口を作るのに専念してたが――必中は打ち消せてた」
詞織と伏黒の話に、一同が一瞬 押し黙る。
「もしかして宿儺は、領域の押し合いでは五条 悟に勝てないと思ってる?」
憂憂の推測に、家入がタバコの煙を吐き出しながら「いや」と否定した。
「五条の性格の悪さと【六眼】でそれが見抜けないとは思えない」
「むしろ、相手の領域が自分より下だって分かってりゃ、自分から展開するだろ。相手だって領域を持ってるなら、実力が上だろうが下だろうが、死にたくない限りは領域を使って、必中を弱めるなりなんなり必死になる」
家入の言葉を補足するように札埜も続けた。