第27章 開幕のコン・フォルツァ【人外魔境新宿決戦】
「領域の押し合いにならないんじゃないか?」
脹相の不意の発言に、意味が分からず全員が首を傾げる。その中で、彼は続けた。
「狗巻とメカ丸、悠仁の話だと、宿儺は領域を展開するときに結界を閉じないんだと思う」
「はぁっ⁉︎ ありえねぇだろ⁉︎」
真っ先に反応したのは日下部だった。
「ありえない」
「ありえねぇ」
「不可能だ」
鹿紫雲、秤、札埜も険しい顔で同意する。
「普通に考えりゃ無理だろ」
「聞いたことない」
伏黒、詞織も顔を見合わせて首を振った。
「ありえない、わね」
「はい。ありえない……かな」
星良と乙骨も冷や汗を流しながら、やはり否定する。
「「そんなにですか⁉︎」」
あまりの否定者の数に、順平と三輪が声を揃えて逆に驚いた。
そこへ、「おい、三輪」と日下部が呼ぶ。
「そこにある水を吉野に渡してやれ」
「え? 別に僕、喉渇いてないですけど……」
それでも、兄弟子の言う通り、三輪はモニターの脇にある水の入ったペットボトルの水を順平に渡した。
「はい、どうぞ」
「あ、どうも」
渡された水を遠慮がちに順平が受け取ると、日下部が盛大にため息を吐く。