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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第26章 そして、スランチオに始まる【予兆/人外魔境新宿決戦】


「ここか……」

 誰だ……?

 伏黒はサッと立ち上がり、男を観察する。そのスーツについたバッジに、思わず目がいった。

 あのバッジ……コイツ、弁護士か?

 見れば分かる、と冥冥は言った。

 それはおそらく、自分の使役する烏をつけていたからだろう。なら、冥冥の言う来訪者はこの男で間違ってはいないはず。

「虎杖は?」

「今 立て込んでる。代わりに俺たちが出迎えに来た」

 そうか、と頷いて、男は軽く息を吐いた。

「現状を把握したいと思っていてな。タイミングよくこの烏が飛んできたというわけだ。さて……」

 ジッと見定めるように男がこちらを見る。

「高専一年、伏黒。虎杖とは同期だ」

「……高専一年、神ノ原 詞織」

 名乗ると、男はネクタイを整え、居住まいを正した。

「日車 寛見。弁護士をやっている」

「日車……アンタが?」

【死滅回游】中に探していた100点保持者。虎杖が説得して得点譲渡の総則を追加してくれた人物だ。

 虎杖からは、「ちょっと癖あるけど、いいヤツだったよ」という曖昧な人物評価だけ聞いている。

 そのまま三人で共有スペースに移動し、伏黒は詞織と一緒に日車へこれまでの経緯を説明した。

 やがて、一通り説明を終えると、日車は共有スペースの自販機で買ったペットボトルの水に口をつけ、一息吐く。
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