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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第24章 グラーヴェに堕ちゆく【浴】


 なんなのよ、あなたたち……あたしに構わないでよ……。
 あたしには詞織が……。

 色を失くした星良の頬に触れる。

 すると、ポゥ…と星良の身体がぼんやりと光り、輪郭が解けた。やがて、星良が倒れていた場所に、人の形をかたどった紙きれが落ちる。

『これ……ヒトガタ……⁉︎』

 思わず声を上げた。驚きに目を丸くしていると、背後で宿儺が『クックッ』と喉を鳴らして笑う。

『この俺に悟らせないほど精密なヒトガタを作るとは……少々 侮っていたようだな、神ノ原 星良』

 だが、と宿儺は続けた。

『他者の生得領域に干渉する一門の秘術は、互いの魂を触れ合わせる必要がある。そのヒトガタにも己の魂を分け与えていたはずだ。今頃、本体に衝撃が跳ね返って死んでいるだろう』

 星良の使ったヒトガタを手にし、詩音はグッと奥歯を噛み締める。

『伏黒 津美紀、神ノ原 星良が死んで、俺の中の神ノ原 星也の魂は完全に折れた。目的は達成だ』

 背を向けた宿儺へ、詩音は『だったら……』と言葉を投げかける。

『だったら……あたしは もう必要ないでしょ……』

 そう小さく呟くと、宿儺が足を止めて振り返る。
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