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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第24章 グラーヴェに堕ちゆく【浴】


『そうか。ならば、こういう趣向はどうだ?』


 ――【来い、詩音】


『いやぁあぁあぁぁぁ――――っ‼︎』

「詩音⁉︎」

 宿儺の呼びかけに、詩音が溢れるほど目を見開く。さすがの星良も、ここで初めて顔色を変えた。

『やめて……いや……いやっ‼︎』

 叫ぶ詩音の身体の輪郭が解け、紅い粒子が宿儺の元へ向かう。それに触れると、紅い刀身を持った一振りの長刀へ変じた。

 宿儺は口角を持ち上げ、刀の切っ先を星良へ向ける。

「さすがは【呪いの王】……嫌なところを突いてくる」

『褒め言葉として受け取っておこう』

 冷や汗を流す星良へ答えると、刀が音を立てて震えた。詩音が抵抗しているらしい。

 宿儺が呪力を流して威圧すると、ピタリと震えが止まる。

 宿儺は刀を構え、地面を蹴った。星良が動く気配はない。けれど、その夜色の瞳に諦観はなく、宿儺を真っ直ぐ見据えている。


 ――ドッ!


 刀が星良の胸を貫いた。カハッと吐き出された血が宿儺の衣を濡らす。

 随分とあっさりやられたな。

 カタカタと刀が音を立てているのは、詩音が泣いているからか。

 軽く息を吐き、宿儺は刀を抜こうとする――と、その手をパシッと止められた。眉を寄せて顔を上げると、星良と視線が交わる。

「言ったでしょ……あたしは……神ノ原一門の、術師……無様な死に方は、しない……って……」

 星良が手を伸ばし、血に濡れた指先を宿儺に突きつけた。


「星也……会いに来たよ……」


 ヌルッと星良が宿儺の顔に指を走らせる。


 ――【書字具現術『接続』】


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