第23章 最悪のブレイク【浴/自浄自縛】
「七海さん⁉︎」
虎杖は思わず声を上げた。
顔の左側に包帯を巻いた七海が猪野に支えられながらやって来たのだ。
「星良さんからの伝言です。神ノ原一門の全権は、星也君が戻るまで詞織さんに託すと」
「なんで わたしが……姉さまは?」
確かに。星也が不在なら、当主代理は詞織ではなく姉の星良が務めるものだろう。それは素人である虎杖にも分かる。
「星良さんは所用で不在です。しばらく動けなくなりそうなので、これを あなたに渡すよう頼まれました」
「所用って……星良さん、こんなときに何を……?」
七海から鍵を受け取る詞織を見ながら、順平が首を傾げていた。
「これ、神ノ原邸の忌庫の鍵か。星也さんが真希さんに渡してたヤツだろ」
伏黒の言葉に、【薨星宮】で呪具を借りたいと言う真希に星也が貸していたのを思い出す。
「鍵はオマエらや星也さんと合流する前、星良さんに返しといたんだよ。もともと それで話がついてたみたいでな」
腰に手を当て、真希が話してくれた。