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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第23章 最悪のブレイク【浴/自浄自縛】


「渡すぐらいなら俺がやっとくのに。七海サン、あんま動かない方がいいんでしょ」

 心配そうに眉を下げる猪野に、七海が「これくらい構いません」と返す。

「それに、あまり動かずにいると、身体も鈍りますから」

 皆が、星也を助けるために動いている。
 この流れを無駄にしたくない。

「脹相」

「なんだ、悠仁」

 虎杖はずっと沈黙を守っていた脹相を呼んだ。

「あのこと……」

「いい」

「でも、オマエは兄弟を助けるために……」

 言い募ろうとする虎杖に、脹相は穏やかな表情で「いいんだ」と繰り返した。

「オマエの中で生きられるのなら、それでいい」

 いいわけないだろ。

 そう言いたくても……できない。

 宿儺を倒すため。

 そして、星也を助けるため。

 そのために受け入れてくれた脹相に、虎杖はそれ以上 言葉を重ねることはできなかった。
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