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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中

第20章 星のイラート【星と油】


 それでも全力で戦い、全力で敗れた。
 そして今――俺はお前を殺す。


 見てるか……弟たちよ……!


「――死ね」


 羂索の術式の要である頭部を狙った【穿血】――けれど、羂索は笑って「ドンマイ!」とこちらを見ていた。その頭頂部が外れ、脳が露出している。

 スリッピングアウェーの要領で頭蓋を回転させ、【穿血】を受け流したのか。

「面白いことになっちゃってんぞ、落武者!」

 九十九が高く跳躍し、頭頂部を手早く縫合する羂索へ回し蹴りを放つ。

 ビリビリと空気が震えるほどの攻撃だが、戦闘開始直後のようなキレがない。ダメージで術式の出力が下がっているのか。

 しかし、羂索が追い詰められているのも事実だ。

 脹相は九十九と共に羂索へ迫る。互いに攻撃でできた羂索の隙を狙い、休む暇もなく畳み掛けた。脹相は羂索へ掴みかかり、【凰輪】と共に動きを抑える。

「九十九、治せ!」

 脹相の言葉に九十九が一旦 身を引き、自身に【反転術式】かける。血塗れだった九十九の傷が一瞬で癒えた。

 そこへ、羂索が【凰輪】を引き剥がし、身体を上下に回転させながら拘束を解く。

「なっ……⁉︎」

 思わず脹相は息を呑んだ。【反転術式】で【星の怒り】の運用が甘くなった一瞬の隙に、拘束から抜けられた。


「【凰輪】!」


 九十九が自身の式神を呼ぶと その身体を掴み、羂索へ向けて鞭のように叩きつける。床が轟音を立てて割れた。

 さらに瓦礫の死角から脹相も突っ込む。九十九も【凰輪】を振り回し、追撃を仕掛けた。

 そこへ――ズンッと突如 上から叩きつけるような圧力を感じ、脹相の身体は床に沈められた。九十九と【凰輪】も、同じように床に伏せている。

 ビリビリと身体が痺れ、指先一つ満足に動かせない。


 ――クソッ! クソクソクソッ‼︎


 羂索の術式が回復してしまった!

 不可視の力で押さえつけられ身動きがとれないまま、脹相は悔しさから奥歯を噛み締めた。

* * *

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