夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第19章 決死のフォコーソ【血と油】
「ナメすぎだ!」
「どうかな?」
身構えたところで、瓦礫の後ろから呪霊が湧いて襲ってくる。それに向け、脹相は圧縮した血液を飛ばした。
「――【超新星】」
ボンッと血液が弾け、呪霊を消し飛ばす。
――「一人でやらせてくれ」
九十九たちにはそう伝えてここに残った。
死ぬよ、と警告する九十九の言葉を跳ね除けて。
だが、二対一で“加茂 憲倫”と戦えば、自分は必ず邪魔になるだろう。
ならば、自分が先に出て、呪霊の数や術式情報――何でもいい。九十九が有利になる場を作る。それがベストのはずだ。
もし【領域展開】を使わせられれば術式の使用が困難になる。そこまでできれば、九十九が羂索を急襲する。
――奴さえ殺せればいい。
自分や弟たちの半身である母の【呪い】のため。
そして――……。
掴みかかってきた羂索に反撃しようと腕を振るうが、それすら掴まれて顔面に一発食らった。
どうにか距離を取り、【超新星】を放つ。赤い爆発が羂索を襲った。
「……答えろ。悠仁に何をさせるつもりだ? 何を企んでいる?」
渋谷で対峙したとき、虎杖の死を感じた。壊相や血塗と同じように。
それは血縁にしか感じない死の衝撃。ならば、虎杖の出生すら奴の計画である可能性が高い。
一五〇年放置してきた自分たちとは訳が違うはずだ。
肩で荒く息を繰り返して問う。脹相の視線の先では、呪霊を盾に傷一つない羂索が立っていた。