夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第19章 決死のフォコーソ【血と油】
「……オマエは何がしたい?」
「今の話を理解できなかったってことかな?」
顔を顰めて振り返る羂索に「違う」と押し殺した声で続ける。
「それを成して、お前は何を得る? 何がお前を突き動かすかと聞いているんだ」
「――面白いと思ったから」
涼しい顔で、平然と。
その言葉に脹相は言葉を失くした。
「面白いと思ったことが本当に面白いかどうかは、実現するまで分からない。もし一億人の呪力の塊が抱腹絶倒のマヌケ面(ヅラ)だったら、君はどうする? 笑っちゃうよね」
――【穿血】‼︎
どこまでも愉しそう語る羂索へ、脹相は予告もなし【穿血】を放つ。
眼前まで迫った血のレーザービームを身を逸らすことで躱し、羂索が芋虫のような人面の呪霊を出してきた。
面白いと思ったから?
そんなくだらない好奇心でこれだけのことをやっているのか。
それも、千年もの気の遠くなるような年月――そのくだらない好奇心を満たすためだけに母は弄ばれたのか。
そして 自分も、弟たちも、そのためだけに生み出された。
腕を横に凪ぎ、軌道を逸らして羂索の足元を崩す。すると、砕けた瓦礫を掴んでこちらへ投げつけてきた。