第27章 【脹相】へる日々
虎杖と乙骨が八重のことを五条に打ち明けた後から五条は事あるごとに八重にまとわりついていた。
さすがに初日ほど抱きついたりは無かったが肩に触れたり、頭に触れたり。
「八重さんって五条先生の六眼にも無下限にも反応がないんだってー。だから、八重のこと気になってるみたいよ?」
そう虎杖からも聞いていた。
(悠仁がそれでいいのなら俺は何も言うまい…)
そう心を制して口出しはしなかった。
しかし、五条が八重と一緒にいるところを見れば脹相の心持ちが良くない。
なので、極力視界に入れないように、早々にその場を離れることもあった。
そうして数日経たある日。
朝から八重の気配がしなかった。
正確にはしないのではなくて、“繋がり”を最小限まで絞られているような、八重が脹相の痛みを肩代わりして地下室に閉じ籠もった時のような、そんな感覚だった。
一瞬で何かあったのだとわかる。
“繋がり”が絞られていたって集中すればどこにいるかくらいはわかる。
(部屋か…行ってみるか…?)
八重の部屋に向かって足を向ける。
しかし、踏み出すのを躊躇う。
(あの時も、今は来ないでほしい、と言っていたな…)
地下室の時も結局は次の日まで距離を置いた。
今回もそうなのではないか、と思い至る。
“繋がり”で話しかけるのも憚られる。
そんなことを悶々と考えている内に朝食の時間になってしまい、いつも通り虎杖と食堂へ向かう。