第26章 【五条】永遠のコ
僕の授業が終わるのを見越したようなタイミングで、今一番来てほしくないヤツの気配が近づいてくる。
まったく。
僕が八重を見つけるのにどんだけ時間かかったと思ってんだよ。
そんなの馬鹿らしくなるくらい迷いなくこっちに向かってくる。
本当、お前達ってどうなってんの?
そんなことを考えてる内に無遠慮にドアが開かれる。
もちろん開けたのは脹相。
先に八重を見てから、次に僕を見た。
いつもみたいにくっついてないからか殺気は感じられない。
すぐに僕から視線を外して八重に歩み寄ると黙って抱き上げた。
僕がここに連れてきた時の担ぎ上げるのとは違う。
所謂お姫様抱っこってやつ。
「あまり八重を振り回すな」
それだけ言ってさっさと部屋から出ていった。
おいおい、お前がそれ言う?
腕の中の八重、すごい顔してたけど。
八重も自分がそんな顔してるなんてわかってないんだろうな。
写真に撮って八重自身に見せてやりたい。
はは、傑作。
二人の気配が完全に遠のいてから、僕はピョンと机から立ち上がった。
そして、肩を回してストレッチをする。
「さぁてと、怪物にでもなりにいきますかっと」