第26章 【五条】永遠のコ
「その不老不死ってどの程度なの?」
まずは開示されてる情報から掘り下げる。
「まぁ、不老の部分は見りゃわかるから、どっちかというと不死の部分かな。例えばー、死ぬほどのことから生き返った、とか」
「あ、いえ、生死を彷徨うような事態に陥ったことはなく、そうですね…開放骨折とか…戦に巻き込まれて臓腑を一突き、とか」
「いやいや、臓腑一突きは下手したら即死してるから」
「え、でも、意外に痛みはなくて、気付いたら一晩経ってて治ってました」
「いやいや、それ、1回死んでるんじゃない?」
あ、ヤバいこのコ。
負傷のスケールがバグってる。
自分の怪我に頓着してない感じが逆に八百比丘尼の真実味を底上げしてる。
「えーと、じゃあ、睡眠とか食事とかは?」
「取らなくても動けます」
「パフォーマンスは?」
「…ぱ、ぱふ…まん?」
「あー…作業効率は下がらないの?」
「著しい低下はないと自負しています」
それは正直羨ましい。
僕だって反転術式を常時使用したって3時間は寝なくちゃまぁまぁ保たない。
僕だってそう思うんだ、普通の人間がその身体を欲するのは当たり前の話だ。
九十九さんが「公言しするな」っていうのは納得できる。
「他には?」
「はい?」
「他に話しておくことはない?」
「……いえ、ありません」
おいおい、嘘が下手くそか。
目が泳ぎまくって、水面からジャンプしてる。
ただその様子を見ている悠仁と憂太は何か察している様子に見える。
ふーん。
「ま、じゃあ八重が僕の六眼に映らなかったり、無下限を突破してくるってのは八百比丘尼の特殊性ってことで、まぁ説明はできないけどそういうことって感じで。これからもちょこちょこいろいろ検証させて」
「あ、はい」
検証と言う名のお触りであることを八重は知らずに返事してる、絶対(笑)
「あと、おやつも引き続きよろしく」
「はい、かしこまりました」
ついでに関係ないおやつ係も知らずに引き受けてることにも気付いてない(笑)
バランス良いんだか悪いんだか、1000年の存在とは思えない。
「ちょっと悠仁達と別件で話したいことあるから八重は先に戻っててくれる?いろいろやることあるだろうし、僕のおやつとか」
そう言えば「はい、それでは失礼します」と素直に去っていく、
本当、憎めないコだな。