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【呪術廻戦】呪いの嫁入

第20章 神業





"絶対に失敗しない"というナマエの傲慢な宣言に成長を感じて、不意にじんわりと胸が熱くなった。


これまで どこか自分に自信がなさげで、謙虚で、誰よりも自分を卑下して一歩引いて生きてきたナマエが、今、明確な意志を持って頼み込んでいる。


それを無下にすることなんて許さない、とは言わなかったけれど、それを伝えるように男の術師に冷たい視線を送っていると、彼は気圧されたように、渋々ナマエの頼みを了承した。



「───……じゃあ、やりますね」



硝子が巻いたばかりの新しい包帯を解いたナマエは、そう言ってこくりと緊張の混じった唾を嚥下する。

そしてポタリと赤黒い血が滴り始めた右腕の患部に、ナマエが優しく両手を翳した、その瞬間。

ナマエの呪力が男の中へと流れ込み、抉れた患部からまるで無数の糸を編み上げるように、真っ赤な筋繊維が浮き出て来た。


「……!!!」
「っ……、っ、」


苦しげに奥歯を噛み締めながら必死に呪力を編み、治療を続けるナマエの額には、大粒の汗が滲んでいく。

しかし、僕はそれ以上に、別のものに"目"がいってしまった。


(…………ちょっと待って。……これは、)


ナマエの体内の副産物が、いつもより割増で増幅している。

自分自身の身体に呪力を付与するよりは少なく見えるけれど、いつもの"モノ"へと付与とは段違いだった。


「っ………はあっ、……できた、」
「うそ、だろ……」


見事、完全に消失していた右腕を再生しきったナマエは、全身の体力を使い果たしたように ぐったりと後ろのベッドへ腰掛けた。

術師の男といえば、新しく生えてきた自らの右腕を信じられない様子で動かし、瞳を激しく潤ませながら驚愕している。

ふと横の硝子を振り返ると、あの硝子すらも珍しく言葉を失って目を丸くし、その光景を呆然と見つめていた。
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