第2章 傘の内側
腰がもう一度触れた時には、直接、肌と肌が触れ合った。
熱い…欲しい…無人さんが欲しい。
熱が上がっていく度、快感に満たされていく度、下腹部の違和感が増していく。
お腹、痛い…。
突き刺すような鈍い痛み。
いつも無人さんが撫でる度に響く水音で、自身が濡れていることには気付いていた。
だが今日は…自分でも溢れてくるのがわかる。
「っ、はぁ……月?
どうした?痛いのか?」
ふるふると首を振った。
この痛みは無人さんに関係ないはずだから。
お風呂に入る前からあった違和感。
腰を揺らしていた無人さんが、耳から落ちた髪を掻き上げ、見下ろしてくる。
私の上で乱れる男は――静かに揺れる夜の海面のようだった。
柔らかい光の粒。
瞬きをする度に魅せられる。
月に引き寄せられて、海面に引き寄せられて――揺れる。
引き寄せた潮は再び満ちて、溢れる__。
「んっ…ないとさっ……ぁ、ああッ――!!」
抱き締められた腕の中で、全身を強ばらせて震える。
「月っ…ッ――!」
視界が明滅する中、無人さんが耳元で熱い吐息を漏らした。
身体ごと呼吸する度に肌が擦れて熱くて…下腹部がぬるぬるしていた。