• テキストサイズ

【桃源暗鬼】有用と無駄〈無陀野無人〉

第2章 傘の内側


血が出てから1週間程経ち、もう出なくなった。
無人さんはまた1ヶ月後に来ると言っていた。

そして、3日程無人さんに会えていない。
寂しい…夜は眠るまで一緒にいてくれるんじゃなかったの?


「無人さん?……遊摺部くんいる?」


無人さんたちの部屋の前で、恐る恐る声をかけても、返事はなかった。
恐らく遊摺部くんはお風呂、無人さんは…たぶんまたいない。

ドアノブを握ると動いた。
鍵が掛かっていない。

無人さんにバレたら怒られそうだけど、少しだけ…遊摺部くん帰ってくる前に出たらいい。

部屋の中に入ってベッドを確認する。
無人さんは…下で寝てるのか。

布団を持ち上げてベッドに入り、頭まで布団を被った。
少しだけ無人さんの匂いが残っている。
寂しさで縮んだ胸が解れていく感覚があった。

大きく息を吸い込んで吐き出す。
この布団、持って帰ったらダメかな…。

少しの間そうしていると、ガチャっと扉を開ける音がした。


/ 33ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp