第2章 傘の内側
「白兎さんと先生は付き合ってるんですか?」
落ち着きを取り戻した私は、無人さんが言っていた通り、少しみんなと話してから寮に戻ることにした。
寮に戻ったら、荷物をまとめて部屋を出なければいけない。
遊摺部くんからの質問に首を傾げる。
「付き合う…?」
「恋人同士ですか?
お互いに好きと言い合ったり…セッ「うわぁああっ!!」したりしてるんですか?」
何をしてるって?
いきなり一ノ瀬くんが叫ぶから、上手く聞き取れなかった。
「私は無人さんが大好き。
無人さんは…知らない」
無人さんが私のことをどう思ってるかなんてどうでもよくて、ただ…"無駄"だと思われてなければ、それでいい。
「それで……セックスは?」
「うわぁああっ!!」
一ノ瀬くん、ちょっと遅かった。
セックスってなんだっけ…聞いたことはある単語だ。
昔、誰かが言ってた気がする。
「セックスするよ」って…。
無人さんからは一度も聞いたことはない。
「セックスってなに?
教えて?」
遊摺部くんの顔が、驚いた表情から…いつか見た、気持ち悪い笑みに変わった。