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【桃源暗鬼】有用と無駄〈無陀野無人〉

第2章 傘の内側


「ホームルームでは、お前らの寮の部屋決めをしてもらう」


え、部屋決め?ペアを作れと言われたが…私はどうしたらいいんだろう。
まさか、無人さんと離れることなんてないよね?
私は何もしなくていいのだと思い、ボーッとしていると、残った女子は一人だと言われた。

ペアで一人余る…私も含まれてる!?
残った男子は無人さんと一緒……。


「無人さん!」

「組織とはそういうものだ。
ルールに従え」


食い下がっても無視をされるだけだった。
捨てられてしまうのだろうか。
無人さんがいる空間じゃないと…無人さんの気配がないと、私は生きられない。

教室の中はなんかもう…カオスだった。
漣水鶏という一人の男の子に固執している子と私で、無人さんに詰め寄る。

漣さんは"男女は別室"というのが気に食わないらしい。
私は無人さんと離れたくないから詰め寄っているのだが、無人さんはどちらにも耳を傾けてくれなかった。

男子は誰が無人さんと同室になるか揉めている…いや、そもそも誰とペアになるか揉めている。
一人がいいと言う者が二人いるようだ。

屏風ヶ浦帆稀という子は「外でいい」、「ダンボール下さい」と言っている。


「無駄にダラつくな」

「無人さん!」

「女子はペアで決まりだ。
お前は一人部屋、わかったな。
俺の時間を無駄にするな」


漣さんは無人さんから離れていた。
納得したのだろうか…。

私はまだ食い下がろうとしたが、いきなり腕を引かれて、無人さんの息が耳にかかる。


「月が眠るまで部屋にいてやる。
その為の一人部屋だ」

「っ!本当、ですか…?」

「あぁ」


耳元で聞こえる無人さんの返事を聞いて、もう無駄に時間を使うのはやめた。


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