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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第44章 おいでとさぼり


紅海は少し考える

『お勉強、嫌いなの?』
「嫌い」

『私も、まだ学校行ってない』
「まぁ、オレも学校は来年だけどさ」
なんだよそれ…と、少年は思わず笑った

「お前、何歳?」
「五歳」
「へぇ…俺も…もうすぐ、6才だけどな」
同い年…けれど、お互い名前を名乗ることもなかった
そんなことをする必要があるとも思わなかった

紅海は、おけいことか習ってるのかな?と
少し不思議そうに少年を見ていた
『でも、どうして追いかけられてるの?』
「んー……」
少年は面倒そうに頭を掻いた

「俺、呪詛師に懸賞金掛けられてるんだよね」
『……けんしょうきん?』
「俺を殺したら、お金がもらえるんだって」
『……』
紅海は目を丸くした

「だから、呪詛師に命狙われた…で、それに紛れて逃げてきた」
『怖くないの?』
「別に」
少年は肩をすくめる

「もうそいつら倒したし」
『……強いんだね』
「まあね」
そこだけは、当然のように答えた
遠くに聞こえた声が近づいてくる

「悟様ー!」
「やば」
 少年が振り返る
 大人たちはもうすぐそこまで来ていた

「じゃ、俺、行くわ」
少年が走り出す
紅海は、その場に残った
けれど少年は数歩進んだところで振り返った

「……お前も来る?」
『え?』
「ここにいたら、またお前、呪霊に狙われそうだし」
『……うん』
小さく頷いた

「こっち」
少年が走り、紅海もその後を追った

「悟様!」
「お待ちください!」

「捕まるかよ!」
 少年は楽しそうに笑った

街の角を曲がり人混みを器用に抜ける

「ここ!」
少年が飛び込んだのは、色と音で溢れた建物だった

ゲームセンター
店内から、電子音と音楽が一斉に押し寄せてくる

『…わ、すご…』
紅海が立ち止まる
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