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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第37章 都と帳



『行きます』
迷いはなかった

夜蛾は頷く
「総監部も任務を許可している…ただし」

その視線が五条へ向く
「監視措置は継続だ」

五条が軽く肩をすくめた
「ま、そういうこと」

紅海も素直に頷く
『うん』

不満はないし、むしろ心強い
監視対象であることは、自分が一番理解している

夜蛾は続けた
「無茶はするなよ…」
『はい、すぐ、準備してきます』

会議は数分で終わった
宿舎へ戻ると、紅海は迷いなく支度を始める
必要最低限だけを詰め終えると、小さく頷いた

『よし』
部屋を出る

ちょうど隣の扉も開いた
「準備終わった?」
『うん…急がないとね…』

その言葉に五条は小さく笑う
「相変わらず真面目だね」

『そうかな?』
「そう」

二人は並んで歩き始めた
正門には伊地知の車が待っている

東京駅まで向かい、そこから新幹線
車へ乗り込むと、伊地知が資料を差し出した

「現在の状況です…あくまで、現在ですので…また状況は変わるかもしれませんが」

東京側の術師も、続々到着している
現場へ入り、補助監督と連携しながら一般人の避難を進めている


助手席で資料を眺めていた五条が閉じる
「僕は基本、様子見るからね」
紅海が顔を上げる

「京都にも一級術師はいるし、現場も動いてる
対応できるなら、その方が経験になる」

軽い口調だった
だが、その考えは教師としてのものだった
何でも自分が祓ってしまえば早い

しかし、それでは若い術師も現地の術師も育たない

「危なくなったら僕が出るよ」
それだけで十分だった

紅海は小さく笑う
『悟らしいね』

「そう?」
『うん』

五条は返事の代わりに窓の外を眺めた


まぁ、それだけでは無いんだけどね

僕一人が出れば、解決できる案件だし…

わざわざ、東京の術師…紅海を出動させる理由が出来すぎてる、僕が同行する事も理解した上だろうしね

さて、誰が何の目的で企んだのか…興味深いね…

紅海達の車は東京駅へとスピードを上げて向かっていく
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