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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第35章 外出と神社



五条はいつもの調子へ戻る
「別にいいんじゃない?」
『ほんと?』

「うん」
少し考えるように顎へ手を添える。

「紅海ってさ」
『うん?』
「気合い入れ過ぎると、逆に紅海じゃなくなるでしょ?」
『え?』
「そのくらいが一番それっぽい」
普段の延長くらいが、紅海には似合う

『そっかぁ。』
紅海は鏡を見つめ、小さく頷く
『じゃあ、この服でいいかな』
「イヤリングは付けてもいいけど、変にブランド物とか借りてこない方がいい」
『あ、それは無い無い。』
紅海は苦笑する
『私の方が落ち着かないもん』
「だろうね」

紅海は少しだけ笑う
『ありがと』
「どういたしまして」
ロールスクリーンを下ろそうとして

五条は一瞬だけ手を止めた
「……あ…髪」
『髪?』
「アップもいいけど」

五条は肩をすくめる
「下ろしてても別にいいと思うよ」
その一言は、ごく自然に出た


理由は自分でも説明できない
ただ、いつもの紅海を知っている自分には、その方がしっくりくる気がしただけだ


『そっか、ありがとう』
紅海は嬉しそうだ

五条は軽く笑い、ロールスクリーンから手を離す
静かに布が降りていく
自室へ戻ると、タブレットは開いたまま
カリキュラムも途中のままだった


画面へ視線を落とす
けれど、さっき鏡の前で服を合わせていた紅海の姿が、ほんの少しだけ頭に残っていた

……似合うだろうな

そう思ってしまったことに、小さく息をつく
それ以上は考えないし、考えても仕方がない。
そう自分へ言い聞かせるように、五条は再びタブレットへ指を走らせた
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