第2章 II
「…どういうことですか、さん」
『あ、ジ…ジャック、違くてっ、これはっ!!』
仮面の下の顔に鋭く睨まれる。
何も言えなくなり、唇を噛み締めて泣くのを我慢する。
「ほら、が怖がっているじゃないか、ジャック。大丈夫だよ、。」
ジョゼフがの頭をそっと撫で、額に口付けしようとした瞬間、後ろから強く抱き寄せられる。
「辞めろ」
ジャックが今まで聞いたことがないような低い声で言う。ジョゼフが少したじろぎ、一歩引いた。
「おいで、マイディア。」
マリーが、をジャックから少し離すように軽く抱き寄せる。その後、ふたりを睨むように一瞥をくれての手を引く。
「今日は解散にしましょう。さん、私の部屋でお菓子食べ直しましょうね。」
少しジャックを気にかけるように振り返ろうとするが、マリーに軽く制止される。
そのまま庭園を後にする。
背後からは物音一つ聞こえない。ただ、マリーが、私が後ろを向けないように肩を抱き寄せている。
「怖かったでしょう、さん。あの二人には、後で私から言っておくわ。」
『……怖かった…というより…』
ジャックに浮気や裏切りと勘違いされるのが怖かった。
それを上手く言葉に出来ず、涙が出てしまう。
「泣かないで……大丈夫、私のお部屋には美味しいお茶もお菓子もあるから。泊まって行ってもいいのよ?」
軽く身を寄せられ、優しく撫でられる。ジョゼフにされたものとは全く別の、保護者のような触れ方だ。
『マリーさんって私の事どういう目線で見てるの?』
「どういう目線…?うーん、そうね……。小さな子?」
『私、成人してるのに?』
「それでもよ。貴女は私達に守られるべき子。」
そう綺麗な顔で微笑まれてしまうと、何も言えない。
無言で頷き、後ろをついていく。
マリーの部屋に向かう道中、美智子に出会った。
「あら美智子。丁度いいわ、今から私とでお茶会なの。貴女も来ない?」
「いいの?じゃぁ、お邪魔しようかなぁ」
美智子がこちらに許可を求めるように見てくる。
『マリーの部屋、美味しいお菓子あるってよ!』
「まぁ、楽しみだわぁ」