第2章 II
「さん、私焼き菓子を持ってきたのよ。食べない?」
「、私だって茶菓子を持ってきたんだよ。こっちを食べなよ」
ふたりがを取り合うように、菓子を押し付け合う。
『そ、そんなに食べられないよ…?』
「食べたい方をお食べなさい。お菓子は逃げないわ。
もちろん、私の手作りの焼き菓子を食べるわよね?」
「もちろん、私の茶菓子だよね?。」
ふたりの圧に押される。だが、手作りの焼き菓子とただの茶菓子なら、選ぶものは一択だ。
『マリーの手作りお菓子、もらおうかな?』
ジョゼフが明らかに落胆した様子で肩を落とす。
マリーは優越感に浸りながら、ジョゼフを見ていた。
「さん、食べましょ♡」
『うん!どんなのを焼いたの?』
「フィナンシェと、あとはガトーショコラも作ってきたのよ!」
『わぁ!美味しそう!』
女子二人で盛り上がっているのを横目に、ジョゼフがつまらなそうにお茶を飲む。
マリーはそんなジョゼフを見てニヤリと笑った。
「ジョゼフさんなんてほっといて私とお話しましょう♡」
『…でも、ジョゼフと最初にお茶会の話してたから、ジョゼフとも話したい』
の言葉に、ジョゼフの目が輝いた。
「だよね!私とも話したいよね!」
うん、と言って頷くと、嬉しそうに抱きつかれる。
『ちょ、やめ…』
途端、背後からものすごい音が聞こえる。
恐る恐る振り返ると、ジャックが不機嫌そうに立っていた。
「さん……これはどういうことですか?」