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ぐうたらの私が異世界で帽子屋(マッドハッター)になる

第11章 第十一話


「では。私は?」

「え?」

「私はどうですか。」

「えーっと…そうですね…
年も近そうだし、『ユラくん』って感じですかね」

「じゃあ今後、それでお願いします」

えー??

ユラくんは無言で一階に降りて行った。

そういえば、私はユラくんのこと何も知らないな、と思った。
私はこんなに私生活丸出しなのに。不平等!!!


「あの…ユラ、くん?」

私は一階に降りると、ユラくんに声をかけた。

「なんですか。」

珍しく不機嫌そうな声色で聞き返してきた。

「いろいろ聞いてもいいですか?」

「…答えたくないことは答えません」

「それでいいです」

こうして、ユラくんにいろいろ聞いてみることにした。

「何歳ですか」

「…18です」

おお、やっぱり年近かった!

「なんでそんなに、出世がしたいんですか」

「…急に核心を突きますね…」

そう言って、ユラくんは足を組みなおした。

「僕は、もともとラドクリフ様の遠縁ではありましたが、貧しい貴族の出でした。
成長していくうちに、魔法の力があることが分かって。
僕は上級貴族の養子になったのです。貴女と一緒です」

「へー…。それと出世はどう関係があるの」

「…簡単に言うと、見返したいんですよ。今まで下級貴族だった僕を、散々苦しめた奴らを。そのために力が欲しい。」

「なるほど…」

確かに、なんか陰湿そうな感じするもんなぁ。貴族社会って

「あとは…僕の両親を…。僕の本当の両親は、僕を養子に出すことでいくらかのお金を受け取りましたが、それでもまだ貧しい下級貴族のまま。少しでもいい暮らしをさせたい…」

うーーーん…そうなんだぁ…。

「教えてくれて、ありがとう。わかったよ。とりあえずオープンしよう」

オープンには、少し早かったけど、私はお店を開けた。

いつまでここでお店ができるかわからないしね。

私は、もう婚約話は断れない、と思っていた。
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