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たまのケージ【ヒロアカ】

第17章 サイドキックのつくりかた(爆豪勝己)


「それとアイツが居ねえのとどういう関係が……」
「……我々に任せて家にいろと言ったのだが……恐らく……」
「……まさか」
勝己がジーニストを見ると、彼は頷いた。
「男のついでに甘井も探すぞ。こんな夜中の街は危ない」
「……過保護じゃね?」
自分の過保護っぷりを棚に上げてそう言った勝己の背中を軽く叩いたジーニストが、早足になる。


勝己とジーニストは、夜の街の中に溶け込んでいった。



そして、45分後。


街中を探し回っていたが、一向に繭莉も男も見当たらない。

「……どうしたものか……」

溜息を吐くジーニストの横で目を凝らして歩いていた勝己は遠目の路地に入って行く人影を発見した。

風に揺れるサラサラの藍鼠色の髪。

間違いない、それは繭莉だった。

「……おい!いたぞ!」
勝己は、その路地めがけて走り出した。




見るからに怪しげな繭莉の入って行った路地。

「……あ?」
そこに入ると、繭莉の姿はなかった。

確かに、ここに入って行ったはずなのに。

「おい、ダイナマイト。本当に甘井だったのか?」
「ああ。間違えるワケねぇ」
「そうだろうが……」
そう言いかけたジーニストが、何かに気付くと小声で勝己に言った。
「静かに、この奥に誰かいる」
そう言われたので神経を耳に集中させていると、誰かの話す声が確かに聞こえた。
その声は、曲がり角に近づくにつれどんどんよく聞こえるようになってくる。

「あなたのした事は、立派な窃盗です。翼に盗んだお金、返して下さい」
「はぁ?知らねぇし!浮気されたり金盗まれたりする方が悪いんだよ!」

1人の声は、確かに繭莉のものだ。
もう1人は……件の浮気男のものだろう。会話的に。

「もう、警察にもヒーローにも通報済みです。証拠もあります。あなたに逃げ場はありません……翼に、謝って罪を償って下さい」
「はっ!逃げ場がねぇのはお前の方だよ!そんな丸腰の女1人、すぐにどうにだって出来んだよ!」
「……そうですか」
「おいお前ら!コイツボッコボコにしていいぞ!」

男の声と共に、何人かの「へー!いいの?」「やっちゃおうぜ!」と男の野太い声が聞こえて、勝己は危機感を覚えると曲がり角を急いで曲がった。

「繭莉!」

勝己の眼前に広がった光景、それは……。
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