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たまのケージ【ヒロアカ】

第17章 サイドキックのつくりかた(爆豪勝己)


 俺がいない間に何があった!?

 家出か?事件か?

 なんなんだよ……!

ポケットから急いでスマホを取り出して、繭莉に電話をかける。

『―――おかけになった電話は、電波の届かない―――』

 電話も通じねぇ!

 まさか……誘拐……

最悪の事を想像してしまった勝己は、慌てて家を飛び出した。



「はぁっ、はぁ……!」

こんな夜中の街の中で、繭莉がいそうな所なんて見当もつかない。

しかし、勝己は必死で繭莉を探して回った。


「ダイナマイト、血相を変えてどうした」
「!」


突然後ろから声をかけられて振り向くと、そこにはベストジーニストがいた。

繭莉は現在、ジーニストの元でサイドキックとしてではなく事務員として働いている。

彼ならもしかしたら何か知っているかもしれないと思った勝己は、ジーニストに聞いた。
「繭莉が、いなくなった。……アンタ、何か知らねぇか?」
「甘井?」

僅かに首を傾げたジーニストに、どうやら頼みの綱だった彼も何も知らなそうだと勝己は決めつけた。


「甘井なら、先程電話で話したが」


「……は……?」


しかし、予想もしなかった返答に、勝己は思わず情けない声を出してしまった。

「しかし、途中で通話が切れてしまってな。取りあえず、歩きながら説明しよう」
「……説明……だぁ?」
「ああ」


ベストジーニストの説明の概要は、こうだ。


繭莉には、翼という友人がいるらしい。

翼も、恋人と同棲していたそうだ。

しかし彼は、浮気をしていたのだ。

しかも、翼がペットの見守りカメラをチェックした時に彼女の預金通帳を盗むという犯罪行為を見てしまったそうだ。
きっと、浮気相手に貢ぐ金でも盗む為だろう。
確かに、最近預金額が勝手に減っていたと思った翼は彼を問いただしたが、認めないどころかどこかに失踪した。

そんな翼から、どうしたらいいのか分からないと先刻繭莉の元に電話があったらしい。
それを聞いた繭莉が、ジーニストに連絡をした、という事だ。


「立派な犯罪じゃねぇか。窃盗罪」
「まぁ、そういう事になるな。だから警察にも連絡をして、今失踪したその男を探している所だ」

しかし、勝己が知りたかったのはそういう事ではない。
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