【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第10章 Honeyed Threat
「…本当に、クロがこんなにいやらしいことばかり、してくるとは思ってなかった。」
呆れたように目を細めて言う仁美に、黒尾は笑顔を壊さない。
「部活終わって、体力有り余ってるんだな。」
黒尾はそう言って、仁美を軽く抱き上げた。
急に抱き上げられて、仁美からは「きゃっ」と声が漏れた。
そのまま丁寧に仁美をベットに寝かせる。
そして覆い被さるようなキス。
服の下に潜る大きな手。
顔が紅潮して、息が荒くなるころには。
耳元に縋るように名前を呼ぶ黒尾の声が聞こえる。
黒尾の手に気持ちよくなりながら、仁美はゆっくりと目を閉じる。
⸻
夜。
仁美 から届いたメッセージは、予想外に静かで、短かった。
『明日の家庭学習日は、別々に過ごしたい』
黒尾は画面を見つめたまま、スマホを握る指先に力が入った。
―これ以上しつこくしたら嫌われる。
その言葉が、喉の奥に灰みたいに残った。
黒尾は必死に笑顔の顔文字を選んで返信した。