第25章 京都姉妹校交流会ー団体戦ー
「終わりか…。さて、どっちを追うかな」
踵を返して、東堂が歩こうとした時。
「くっくっ。マジか、オマエ」
あんなに攻撃を受けた虎杖が立ち上がった。
「人の頭バカスカ殴りやがって、これ以上バカになったらどうすんだよ」
「心配するな。『男の子はバカな位が丁度いい』と高田ちゃんが言ってた」
「誰だよ。アイドル興味ねーよ、俺」
虎杖は流れる血をゴシゴシと拭く。
「1年、名前は」
「虎杖悠仁」
「そうか、虎杖悠仁。オマエに1つ聞きたいことがある。どんな女が好みだ?」
「女の好み?なんで今、そんなこと聞くんだよ」
「気にするな。ただの品定めだ」
「よく分かんねぇけど、強いて言うなら…、尻と身長のデカい女の子…」
それを聞いた瞬間、東堂の脳内に溢れ出した。存在しない記憶。東堂が高田に告白して、振られて虎杖が慰める場面。東堂を慰めるために、ラーメンを奢ってもらった場面。地元じゃ負け知らずの2人だった場面。
「どうやら俺達は、『親友』のようだな」
「今、名前聞いたのに!?」
涙を流す東堂に対して、虎杖がツッコむ。
「うん。そのまままっすぐ。でも東堂君いるよ」
西宮が箒に乗り、上空から虎杖の位置を教える。虎杖はふと、周りを見ると、京都校の皆に囲まれていた。
「…虎杖悠仁君、ごめんなさい」
「えっ!?」
虎杖の背後に音無がいた。気配を感じなかったことに、虎杖は驚く。術式範囲内に入った虎杖に、音無がミニアコーディオンを弾く。虎杖のスピードを一時ダウンさせた。真依が拳銃で撃ってくる。いつもなら、簡単に避けれるが、デバフがかかっているので一発当たってしまう。シン・陰流、簡易領域を出してきた三輪の『抜刀』にも避けきれず、足が少し切れる。虎杖はアレ?と思う。ここにいる皆、自分のことを殺そうとしているのではと。東堂が両手でパァン、と鳴らした瞬間、虎杖と加茂の位置が入れ替わっていた。殺そうとしたり、仲間割れしたりなんなんだ。東堂と加茂が話し合いして、加茂が退くことになった。
「ちゃんと殺せよ」
「指図すんなや。それは、虎杖次第だ。なんせ俺は、親友に手加減するような野暮な漢じゃないからな」
そう言うと、東堂は構え直した。