第25章 京都姉妹校交流会ー団体戦ー
京都校サイドのミーティング。
「宿儺の器、虎杖悠仁は殺せ。アレは人ではない。故に、全て不問。事故として処理する。遠慮も躊躇もいらんぞ」
楽巌寺がそう皆に言う。死後、呪いに転ずることを防ぐ為に、呪力で殺すことも。話の途中で、東堂が襖を壊して外に出ようとした。理由は推しのアイドルが11時から散歩番組にゲスト主演するからだ。東堂はリアタイと録画を観る為に、出ていってしまった。楽巌寺も席を外した。
「どうします?あの様子じゃ、作戦行動なんて無理ですよね」
三輪が尋ねる。
「いいんじゃないかな。どうせアイツ、東京陣営まっしぐらだもん。勝手に暴れてくれるなら、私達は呪霊狩りに専念すれば」
「でも私達は虎杖悠仁を殺さなきゃでしょ。あの人、殺すまでやらないんじゃない?やりそうではあるけれど」
「そうなると、東堂を監視し虎杖悠仁に止めを刺す役が必要だナ」
「呪霊の相手もあるから、どーせ2人1組ですし、丁度いいですかね」
「いや…、高専に所属する呪術師の中に虎杖悠仁のような半端者がいるのは、由々しき事態。交流会以前の問題。加茂家嫡流として、見過ごせん。京都校全員で、虎杖悠仁を襲撃する」
「待って。虎杖君と狗巻君が一緒にいたらどうするの?」
西宮が少し手を上げて尋ねる。
「呪言師を前にガン首揃えるのは、少しリスキーだよ。最悪、一網打尽にされちゃうんじゃ」
「たしかにナ…」
「いや、あれは来ると分かっていれば、そこまで怖いものじゃない」
「真希は私にやらせて。できれば、茶髪の1年も」
「その発言、東堂と同レベルだよ」
加茂の言葉に真依は嫌な顔をした。
「…あのー」
バッ、と声がした方に皆が見る。そこには、ミニアコーディオンを抱えた、3年の音無鳴子が挙手していた。
「…音無か。なんだ?」
内心驚きながらも加茂が聞く。あまりにも存在感が薄い音無。いつも皆を驚かせている。
「…私の術式は、戦闘に向いてないです」
音無の術式は、範囲内にいる相手にバフ、デバフをかけるものだ。
「音無はいつもの様にしていればいい。虎杖悠仁を術式範囲内に入れ、デバフをかけてくれたらいい」
「…分かった」
コクンと頷く音無。