第23章 夜叉椿
五条が用意した部屋に、ロロ、五条、虎杖、七海が集まっていた。
「単刀直入に言うと、私はこの世界の人間ではありません。この世界にはいない種族、鬼の一族の者です」
「はい、なんでこの世界に来たの?」
虎杖が手を挙げてロロに聞く。
「兄者が言うには、偶然だって言ってた。あ、兄者は私の双子の兄で惣闇って言うの」
鬼のお面をペコリとさせる。
「兄者とはこのお面で会話しているの。何でも叶えてくれる短冊があって、それで人間になりたいってお願いしたの。あと色々特記事項も書いた。人間になりたかった理由は、人間に興味があったから。儚くて脆いのに、キラキラ生きてるところに魅了されたの」
「門番と言うのは?」
七海が尋ねる。
「私の一族、鬼だから角があるの。その角を煎じて飲めば、不老不死になるって迷信があってね。そのせいで、私の一族、色んな種族から狙われているの。絶滅の危機なのよね。私と兄者が門番になってからは、全員返り討ちにしたけどね。私、門番の歴代の中で一番強いんだって」
えっへん、とロロは胸を張る。
「ツギハギが言ってたけど、6割位しか力が出てないのは本当。すぐに相手が倒れたらつまらないから、敢えて弱くしているの」
「へぇー、敢えて弱くねぇ」
五条はそう言うと、目隠しをずらしてロロを見る。
「やっぱり僕には分からないや」
「生意気な目には分からない様にしてあるって、兄者が言ってる」
「兄者、切れ者だね」
「兄者!悟に褒められたよ!」
「前から思ってたんだけど、鬼住って五条先生と知り合いなの?」
「うん、知り合いだよ。私、この世界に来るの2回目だから」
ロロは七海のことを見つめる。
「本当は七海さんとも知り合いなんだけど、悟以外、皆忘れているから…」
「私と?」
「うん。実は私、1級術師で悟とは同期なの」
ロロは寂しそうに笑った。
「村に奇襲があって1回、帰ったの。あ、村は無事だよ。私と兄者で全員倒したから。皆私のこと忘れるけど、悟には六眼があるから、大丈夫だろうって兄者が言ってた」
ある程度話も終わり、ロロは五条を見る。
「上に私のこと報告するの?」
「んー、しないかな。ここでした話は全部秘密ってことで!」
はい、約束と言って小指を差し出してきた。