第14章 急襲
「あっ、ちょうどいいか」
そう言うと五条は瞬間移動して、ロロ達がいる部屋に戻ってきた。階段を降りて、虎杖の様子を伺う。意外と飲み込みが早い虎杖を見て、声をかける。話かけてもツカモトが反応しないので、問題ない。
「出かけるよ、悠仁。課外授業。呪術戦の頂点『領域展開』について、教えてあげる」
五条は虎杖の首根っこを掴むと、ロロの方を見る。
「ロロも来る?」
「うん!」
ロロに向けて手を出すと、嬉しそうに掴み返された。五条はまた瞬間移動をした。
「ごめんごめん、待った?」
漏瑚のいる場所に帰ってきた。
「見学の鬼住ロロちゃんと、虎杖悠仁君です」
隣で騒ぐ虎杖に反し、漏瑚を見て目を輝かすロロ。虎杖が生きていた事に、漏瑚は目を見開く。
「なんだそのガキ達は。盾か?」
「盾?違う違う。言ったでしょ、見学だって。今、この子に色々教えてる最中でね。ま、君は気にせず戦ってよ」
「自ら足出纏いを連れてくるとは、愚かだな」
「アハハ、大丈夫でしょ。だって君、弱いもん」
漏瑚の頭頂部と両耳が噴火した。
「舐めるなよ、小童が!!そのニヤケ面ごと飲み込んでくれるわ!!」
ビリビリ、と殺気が凄い。冷や汗をかく虎杖の頭に、五条が手をポンと置く。
「大丈夫。僕から離れないでね」
「領域展開!!『蓋棺鉄囲山』。」
漏瑚が領域展開を発動させた。
「なっ…、なんだよこれ!!」
「これが『領域展開』。術式を付与した生得領域を呪力で周囲に構築する。君達が少年院で体験したのは、術式の付与されていない未完成の領域だ。領域を広げるのは、滅茶苦茶呪力を消費するけど、それだけに利点もある。1つは、環境要因によるステータス上昇。ゲームの『バフ』みたいなもんだね。もう1つ」
話の途中で漏瑚が攻撃をしてきたが、五条に塞がれてしまう。並の術師なら漏瑚の領域に入れた時点で、焼け切れるはずなのだ。
「領域内で発動した付与された術式は、絶対当たる。でも、安心して対処法もいくつかある。今みたいに呪術で受けるか、これはあまりオススメしないけど、領域外に逃げる。そして」
「貴様の無限とやらも、より濃い領域で中和してしまえば、儂の術も届くのだろう?」
「うん、届くよ」
五条は肯定した。