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【呪術廻戦】兄者、私人間になりたい!

第10章 雨後


「わざわざ貴重な指1本使ってまで、確かめる必要があったかね。宿儺の実力」

頭頂部が火山になっている特級呪霊、漏瑚が袈裟の男に話しかける。その袈裟の男が夏油傑と瓜二つの姿をしているのだ。違う所があるとしたら、額に縫い目があるくらいだ。

「中途半端な当て馬じゃ意味ないからね。それなりに収穫はあったさ」

「フンッ、言い訳でないことを祈るぞ」

他2人も漏瑚と同じく未登録の特級呪霊で、花御と陀艮というそうだ。夏油達はゴストに入って行く。

「いらっしゃいませ。1名様のご案内でよろしいですか?」

「はい。1名です」

女性のホールスタッフには漏瑚達が見えていないらしく、夏油はテーブル席に座った。

「つまり君達のボスは、今の人間と呪いの立場を逆転させたいと。そういうわけだね?」

「少し違う。人間は嘘でできている。表に出る正の感情や行動には必ず裏がある。だが、負の感情。憎悪や殺意などは偽りのない真実だ。そこから生まれ落ちた我々呪いこそ、真に純粋な本物の『人間』なのだ。偽物は消えて然るべき」

「…現状、消されるのは君達だ」

「だから貴様に聞いているのだ。我々はどうすれば呪術師に勝てる?」

「戦争の前に、2つ条件を満たせば勝てるよ。五条悟を戦闘不能にし、両面宿儺、虎杖悠仁を仲間に引き込む」

「死んだのであろう?虎杖というガキは」

「さぁ、どうかな」

夏油はクククッと笑う。

「五条悟。やはり我々が束になっても殺せんか」

「ヒラヒラ逃げられるか、最悪君達全員祓われる。『殺す』より『封印する』に心血を注ぐことをオススメするよ」

「封印?その手立ては?」

「特級呪物『獄門疆』を使う」

「獄門疆…?持っているのか!!あの忌み物を!!」

「漏瑚、興奮するな。暑くなる」

興奮した漏瑚の頭頂部の火山が噴火した。夏油達の座るテーブル席を見つめる男性ホールスタッフがいた。4人の義妹がいて、責任感は強い方だと思う彼が今からバイトをばっくれようとしている。それは何故か?夏油達の席に近づけば死ぬ。抗えない生存本能が告げているからだ。
店長に辞めると伝えると彼は急いでゴストを出た。夏油のいる席が全然注文しないので、店長自ら注文を取りに行くことにした。店長の全身が炎に包まれた。悲鳴が響き渡り、騒ぎにならないように店内にいた人達は皆、燃やされてしまった。
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