第9章 呪胎戴天
「長生きしろよって…、自分が死んでりゃ世話ないわよ」
伏黒が虎杖の最後を釘崎に話すと、そう返された。
「…アンタ、仲間が死ぬの初めて?」
「タメは初めてだ」
「ふーん。その割に平気そうね」
「…お前もな」
「当然でしょ。会って2週間やそこらよ。そんな男が死んで泣き喚く程、チョロい女じゃないのよ」
そう言ったが、釘崎は唇を噛んでいた。
「暑いな」
「…そうね。夏服はまだかしら。そういえば、ロロはどこ行ったの?」
「五条先生に呼ばれてどこかに行った」
「なんだいつにも増して辛気臭いな。恵。お通夜かよ」
「禪院先輩」
「私を苗字で呼ぶんじゃー」
「真希、真希!!」
「まじで死んでるんですよ。昨日!!1年坊が1人!!」
「おかか!!」
「はやく言えや。これじゃ、私が血も涙もねぇ鬼みてぇだろ!!」
「実際、そんな感じだぞ!?」
「ツナマヨ」
「何、あの人達」
「2年の先輩。禪院先輩、呪具の扱いなら学生一だ。呪言師、狗巻先輩。語彙がおにぎりの具しかない。パンダ先輩。あと1人、乙骨先輩って唯一手放しで尊敬できる人がいるが、今海外」
「アンタ、パンダをパンダで済ませるつもりか」
釘崎がツッコむ。
「いやー、スマンな。喪中に。だが、お前達に『京都姉妹校交流会』に出てほしくてな」
「京都姉妹交流会ぃ?」
「京都にあるもう1校の高専との交流会だ。でも、2、3年メインのイベントですよね?」
「その3年のボンクラが停学中なんだ。人数が足んねぇ。だから、お前ら出ろ」
「交流会って何するの?スマブラ?」
何も知らない釘崎に、パンダが交流会の説明をする。
「東京校、京都校。それぞれの学長が提案した勝負方法を1日ずつ、2日間かけて行う。つっても、それは建前で初日が団体戦。2日目が個人戦って毎年決まってる」
「しゃけ」
「個人戦、団体戦って…、戦うの!?呪術師同士で!?」
「ああ、殺す以外なら何してもいい呪術合戦だ」
「逆に殺されない様、ミッチリしごいてやるぞ」
「…ん?っていうかそんな暇あんの?人手不足なんでしょ?呪術師は」
今は繁忙期ではないので、それ程忙しくないのだ。
「で、やるだろ?仲間が死んだんだもんな」
伏黒と釘崎は二つ返事した。2人の脳裏に虎杖が浮かんだ。