第4章 懐玉
「あれ?七海と灰原じゃん」
七海達が新幹線を待っていると、任務帰りのロロと出くわした。
「お疲れ様です!鬼住さん!」
「おつかれー。任務どこ行くの?」
七海に聞くと、今回の任務は結構遠出らしい。
「そっか頑張ってね〜。私は久しぶりの休みだよ〜」
ロロはググッと背伸びをする。乗る便が来たらしく、七海達は行ってしまった。
「兄者、後輩を見守るのも先輩の務めだと思うんだよね」
ロロはこっそりと七海達の後をついて行くことにした。
後をつけて正解だった。2級呪霊の討伐任務のはずが、1級案件の任務だったからだ。ロロが呪霊を倒したので、七海と灰原は無事だ。
帰ってくると、夏油の様子が少しおかしかった。ロロは惣闇に話かけると、頷いた。
「傑、ちょっとここまでしゃがんで」
夏油はロロに言われた通り、しゃがみ込む。ロロはシーサーのお面をつけると、夏油にキスをする。目を見開く夏油。
「うげっ、まっず。吐瀉物を処理した雑巾を丸飲みしてるみたい」
体が少し軽くなった。夏油はロロを見つめる。
「前々から思ってたんだけど、傑は毒抜きが必要だと思うの。呪霊を取り込んだままだと、体に悪いしね」
もう一回する?って聞いてくるロロを、夏油は顔に手を当てて止める。
「…悟に見られたら、なんて言われるか…」
幸い、周りを見渡すと誰もいなかった。夏油はため息を吐く。一応、ロロにお礼を言うと、ロロは誇らしげに胸を張った。
「傑が元気になったみたいでよかったよ。何、兄者?…え?どういうこと?」
ロロは惣闇と話し込む。なんてことだ。村に奇襲があったそうだ。惣闇だけでことは済んだが、また来るかもしれない。ロロは考えて覚悟を決めた。
「何話って?」
ロロは五条を呼び出した。
「生意気な眼を持つ悟にお願いがあってね」
「あ"」
「悟、私帰ることにしたの。兄者だけでも大丈夫だと思うけど、やっぱり心配だからね」
「何高専やめるの?」
「やめはしないかな。ただ、少し実家に帰るだけ」
話が見えないので、五条は頭をかく。