第101章 波乱の食事会〜時透無一郎 冨岡義勇【R強】
「く、苦し…」
胸を圧迫する強すぎる力に、ゆきは息苦しさで目を覚ました。
視界がひらけると、そこにはゆきを壊れそうなほど強く抱きしめる無一郎の姿があった。
尋常ではない力に、ゆきは無一郎の背中を叩いた。
「く、苦しい…無一郎くん」
ゆきの声にハッとした彼は、すぐに力を緩めた。
その瞳はひどく揺れていて、今にも泣き出してしまいそうだった。
「無一郎くん、大丈夫? 気分悪いの?」
目が潤んでいる…まだ頭が痛むのだろうか。心配でたまらなくなり、ゆきは彼の頬にそっと手を伸ばした。
ひんやりとした無一郎の手のひらが、ゆきの手に重なる。
愛おしそうにゆきの体温を確かめる無一郎の姿に、胸が甘く疼いた。
「不死川さんがお部屋を用意してくれたんだよ…今夜は泊めてもらおう」
安心したのか、急激な睡魔が襲ってくる。
私は無一郎くんに微笑みかけ、そのまま再び深い眠りへと落ちていった。
静かな部屋に、ゆきのすやすやとした寝息だけが響く。
一人残された無一郎は、じっとゆきを見つめていた。
その視線は、ゆきが纏っている浴衣へと向けられる。
これが…不死川さんの、お母さんの浴衣…?
廊下で聞いた会話が、無一郎の脳裏を過る。
ゆきを「女」として見ているという、二人の残酷な本音を聞いた。
脱がせたい。この浴衣を剥ぎ取って、他の男の影をすべて消し去ってしまいたい…。
「…ゆき」
無一郎は熱い吐息を溢らしながら、眠るゆきの浴衣の帯に手をかけた。
ゆっくりと、静かに帯を解いていく。
「不死川さんの想いがこもった浴衣なんて着ないでよ…」
解かれた着物の隙間から覗く、白い肌…。
無一郎はそこに、切なく狂おしい口づけを落とした。
どれほど強く抱きしめても、消えない不安。
けれど、腕の中にいるゆきは僕のもの。
婚約者であり、数年後には婚姻する…
なのに、何故みんなゆきを僕から取り上げようとするの?
無一郎は、眠るゆきの浴衣を完全に開いた…
月に照らされ綺麗な裸体を、じっと上から眺め続けた。