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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第101章 波乱の食事会〜時透無一郎 冨岡義勇【R強】


「あらあら、無一郎くん甘えん坊さん」

甘露寺が頬を染めて微笑む中、伊黒がすかさず不死川に耳打ちをした。

「部屋を用意してやったらどうだ。酒はまだ時透には早すぎたんだろう」

「…あァ、わかった」

不死川は隠を呼びに席を立つが、その胸中は複雑に揺れていた。無一郎とゆきの関係は、とうに認めていたはずだった。だが、ここ最近、毎日のように屋敷へ通い、兄のように自分を慕ってくれるゆきと過ごすうちに、胸の奥に眠っていた彼女への恋心が再び目を覚ましていくのを、不死川は自覚せずにはいられなかったからだ…。

自分の母親の形見を纏い、今は別の男の腕の中にいる愛しい人…。

やるせない想いを隠すように、不死川は隠に部屋の手配を厳しく命じた。

「俺達も帰ろうか」

「そうですね、伊黒さん。…冨岡さんも、一緒に帰りましょう?」

甘露寺の優しい声に、義勇はゆっくりと立ち上がった。だが、その視線は部屋の隅から離せない。

無一郎の胸元に重なったままのゆき。彼女は、抱き締められたまま、俺の視線を避けているように感じた。

かつて、お前のその身体のすべてが自分だけのものだった極上の記憶…。

彼女の肌の温もりが義勇の記憶を焦がす…。


不死川は、母親の形見をゆきに纏わせている。

無一郎は、婚約者としてゆきに触れている。

俺は…

ただ一人、かつての心通い合わせた自分だけが、何ひとつ触れることを許されない。

「…先に行く」

義勇は小さく呟くと、時透に抱きしめられるゆきを見ながら部屋を出た。

障子が閉まる直前、浴衣が擦れる音と共に、ゆきが小さく切なげに息を呑む気配がした。

不死川も時透も…俺も、ゆきを狂おしいほどに愛している。

その事実が、この食事の席で今日はっきりとわかった…。



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