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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第110章 身体の異変〜冨岡義勇【R強】


「顔色が悪いな」

「あっ…最近吐き気が酷くて…」

「大丈夫か?」

「大丈夫です。すみません時間を取らせちゃって…道場で幸さんも待っていますよね。稽古に行ってください」

そう言い残すと、ゆきはぺこりと頭を下げ、覚束ない足取りで去っていった。

――

…最近、本当におかしい

自分の部屋へ戻る廊下、ゆきは眩暈に襲われ、近くの柱に手を突いた。

目眩と吐き気…常時ではないものの、一日に何度もこの不快感に襲われている。

無一郎くんから一度も手紙も返事も来ず、考えすぎるあまり気が病んでいるのだろうか。

それとも…何か他の病…?

――

午前の稽古を終え、俺と幸はいつものように縁側に腰を下ろしていた。

汗を拭う幸の隣で沈黙を守っていると、隠が冷たい飲み物と軽食を盆に乗せて運んできた。

普段なら、ゆきが用意してくれるはずなのに…。

「すみません。本日はゆき様が体調を崩されているようで、私共でご用意させていただきました」

隠の言葉に、幸が「体調が?」と心配そうに眉をひそめる。

「ええ。ここだけの話なのですが…最近は食も細く、吐き気を催されることが多いようで…」

義勇は、ゆきが無一郎の事で思い悩み体調を崩してしまったのだと思い心が痛んだ…。

だが、幸は違う見解だった…。

「師範、後で少しお話しよろしいでしょうか?」

「ああ」

「出来れば周りに人がいない場所で」

義勇は不思議に思ったが、幸に従った。


稽古を終え二人は、義勇の屋敷へと戻った。

話を聞くために隠などに、話を聞かれぬよう義勇の部屋で話をする事になった。

明かりの灯籠が静かに揺れる中、幸は意を決したように真剣な瞳を向けた。

「ゆきさんのことでお話しがあります」

幸の緊迫した声音に、義勇は湯呑みを卓に置いた。

「…なんだ」

義勇の不安そうに揺れた瞳が、じっと幸を見つめる。

「率直に申し上げます。ゆきさんのあの症状、心労や単なる病気などではないかと。……私には、別の確信があります」

「別の確信…?」


幸は一呼吸置き、静かに告げた。



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