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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第108章 不安〜冨岡義勇【R】


「甘露寺が鴉を飛ばして事情を話した。その結果、俺がこの屋敷を護ることになった。時透の希望で夜間は信頼できる隊士を配備するが、俺もいつでも駆けつけられるよう備えている」

「わ、分かりました…義勇さん、ですから一旦離してください」

状況は理解したものの、密着した体温の熱さに耐えかねて、ゆきは胸元にある義勇の太い腕に手を添え、必死に押し開けようとした。

しかし義勇は、ゆきの両手首を片手で軽々と握り込み、呆気なく頭上へと拘束してしまう。

「そんなに嫌わないでくれ…」

「え…?」

低く切ない声の響きに、思わずその顔を見上げた瞬間だった。

不意を突かれ、重なる唇。

「んっ…!?」

驚いて身を引こうとするが、固く縛られた腕と腰を抱く強い力によって逃げ場はどこにもない。

義勇はそのまま、隙間を埋めるようにさらに深く口付けを重ねてきた。

拒む暇さえ与えないほど濃厚で、甘い口づけ。

熱い吐息が交じり合い、柔らかな唇を何度も擦り寄せられるたび、ゆきの頭の中は真っ白に染まっていく。

「…ん、ぁっ…」

逃げ出したいはずなのに、全身の力がゆっくりと抜けていく。

恐怖と不安で冷え切っていたはずの身体が、義勇から伝わる圧迫感と強い熱によって、温まっていくのがわかる…。

だけど…ここで、こんな事してはいけない…ここは、無一郎くんと愛し合った部屋…。

そんな事を考えているうちに、義勇が唇を離してくれた。

「すまない…どうしてもお前を、目の前にすると…触れたくなるんだ。駄目だな…気持ちが我慢できない。時透が、側にいないせいなのか?いつもより我慢が、きかない…。」

そんな義勇の胸中を告白されてゆきは、返す言葉がなかった…。

その時廊下から、幸の声が聞こえた。

「師範、私も怪我が良くなったゆきさんとお話ししたいです。入ってもよろしいでしょうか?」

義勇が、拘束を緩めたと同時にゆきは、義勇の腕の中から抜け出して襖を開いた。

幸がゆきの姿を見て表情が、明るく変わる。

「立てるようになったんですね。良かった。」

ふと、少し乱れたゆきの胸元に幸は目がいく…

義勇は、さり気なくゆきの手を引き幸に、背を向けさせた。

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