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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第25章 意識




「チッ…、あの野郎…、
一体どんな別れの告げ方しやがったんだよ…」

『い、いえ…っ、大したことじゃない…』

「嘘つくんじゃねェ!!
ンなに涙の跡つけやがって騙せると思うか!?!?」

『っ…』





不死川さんには私の誤魔化しなんて全く通用しなくて、正直に話すべきなのか迷っていると、
大きなため息が聞こえてきた。







「はぁー…、
だから俺は冨岡の野郎が気に入らねェんだよ…」


『え…』


「柱稽古を自分には関係ねェとか言いやがって参加してねェし、その理由を説明すらしねェ。
挙句、自分の女を影で泣かせてるしなァ…?」


『っ…』





冨岡さん…、稽古に参加してないんだ…。




でも何で…?


ひょってして……、私と顔を合わせたくないから…?





…あ、やばい。



そんな事を考えたら、また涙が出て来そうになった。






「…おい、
冨岡との別れが辛ェのは分かるが、
ずっとそんな風にメソメソ泣いてる気か?」


『っ…』


「アイツを手懐けてンのはお前ェくらいだろ。
腹ン中に溜まってること、全部ぶちまけて来いよ。」


『…。できない、ですよ…』


「あ…?」


『だって…、私と冨岡さんはもう…、
恋人じゃないんですから…』


「だからって何も言わずに
このまま黙ってるつもりかよ。」




そんなこと…言われなくても分かってる…。


このまま悲しみながら時が過ぎるのを待って
冨岡さんを忘れていくだけなんて…

そんなの嫌だって分かってるよ…。


でも…





『冨岡さんに言われたんです。
私には、自分よりもっといい人がいるからって。
だからもう…、仲直りとかもできないんですよ…。』


「お前ェ…、
そんな事言われて承諾したってのか…!?」


『はい…、受け入れるしか無かったので…』


「馬鹿かテメェは!!!!
本当にそれがアイツの本心だと思ってんのかよ!!」




…そんな訳ない。



鱗滝さんから話を聞いてきたから
冨岡さんが本心で言ってないのは分かってる…。



頭ではそう分かってるはずのに…




納得してるって、何で不死川さんに言えないの…?




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