第25章 意識
「お前ェのその様子だと
まだ別れてから間もねェンだろ!?」
『…。』
「黙ってねェで何とか言えよ!!
あの野郎が好きだったんじゃねェのか!?
テメェの気持ちはその程度なのかよ!!」
『っ、不死川さんには…!
私の気持ちなんて分かるわけない!!』
「あ゛…!?」
『冨岡さんにだって事情があるんです!!
私と別れた時だって…!
泣きそうなくらい、凄く悲しそうな顔してたんです!!!
私は…!
好きな人を悲しませてまで、自分の気持ちを優先させたくないんですよ!!』
…柱相手に怒鳴るなんて、無礼だと思われるかもしれない。
それでも、言いたい放題の不死川さんに
つい勢いよく言い返した私は
感情の収拾がつかなくて、またボロボロと涙が流れ出て来てしまい、不死川さんはそんな私を見て
目を見開きながら驚いていた。
「…、」
『っ、とにかく!!
私達のことはもう気にせず放っておいて下さい!!
失礼します!!!』
「あ…!?おい!!待ちやがれ!!」
引き止めてくる不死川さんの声を無視して
私は走って台所から出て、玄関から屋敷の外へ出た。
もうこれ以上、涙を流したくない…
泣けば泣くほど
冨岡さんのことを忘れられないから…。
「おい!!
待てっつってンだろ!!!!」
『っ、ついてこないで下さい!!』
不死川さんにお説教の続きをされたら
もう心が保ちそうにない…。
悲しくて、悲し過ぎて耐えられない…。
任務はもう終わったし
早く蝶屋敷に帰ろう…、と思いながら
屋敷の外に通じる門に向かっていると
背後から手首をパシッと掴まれてしまった。